みかんの豆知識
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みかんは、私達が食べる果物の中でもっともありふれた果物の一つです。このみかんが、がん予防に役立つことを日本の研究チーム矢野正充(農学博士農林水産省果樹試験場、柑橘部)の研究によってわかってきました。柑橘類の中でも温州みかん、ポンカンに多く含まれるベータクリプトキサンチンの成分が、ベータカロチンの5倍強い発ガン抑制効果があり温州みかんに限って言えば1日1個~2個摂取すると効果があると言われます。
日本で1番食べられている果物は?
みかんは、昔から果物といえば庶民の味として親しまれてきました。特に「こたつでみかん」は、だれでもが思い浮かべる冬の光景ではないでしょうか。グレープフルーツやオレンジなどの輸入柑橘類が増えてきたとはいえ、みかんは依然として庶民の味の代表といえます。
- 第1位は、みかん(21キロ)
- 第2位は、りんご(16キロ)
- 第3位は、バナナ(15キロ)
1世帯当たりの果物の年間購入量(総務庁「家庭年間調査」より)
温州みかんは、ベータクリプトキサンチン含有量のオレンジの100倍だと言われています。現在行われている動物実験でもベータクリプトキサンチンを与えると、腫瘍の発生率が著しく減少しています。この研究は海外の専門家にも注目されています。
焼きみかん
中国医学では、加熱したみかんを食べると血行が促進され、風邪の症状・腰痛・冷え性・腰痛に効果があると言われています。
おいしいみかんとは、糖度、クエン酸量のバランスが良くてじょうのう(袋)が柔らかく薄いのが、美味しいです。 果実は、着色(紅が濃い)が良く、やや扁平で油胞(表皮のつぶつぶ)やへたが小さい果実が甘くて美味しいです。(皮の肌のきめ細かいのが良いです)。 果実の大きさは、大きいものより、小さい方が糖度が高くて甘いです。 また、皮の厚いものより薄いもの方がおいしいです。腰高果、へたの部分が突出している果実、油胞が粗く、浮き皮の皮と実が離れている果実は味が淡泊であまりおいしくありません。 みかんの鮮度はヘタの色でわかります。ヘタが緑色の方が新鮮で、古くなるほど 黒ずんでいます。 また、ヘタのが大きいものは大枝からの直成りで、大味のものが多いのでなるべく避けましょう。 ヘソがはっきりしたものやデベソのものはあまりおいしくないのでスーパーなどで購入する時は気をつけてください。
風通しが良く涼しい所に置きます。 腐っているものを見つけたらすばやく取り除きます。 出来るだけ箱の底にあるみかんから食べましょう。 運送中にどうしても圧力がかかってつぶれやすくなっています。 やはりナマモノですから早めに食べることをお勧めしますが、どうしても長期保存されたい方は、精米所で籾殻をもらってきます。 購入したみかんの上に籾殻をみかんが隠れるように敷き詰めてください。但し風通しが良く涼しい所に置きます。も し腐敗しても、籾殻を入れてありますので水分等を吸って、一緒に入ってる他のみかんを守リます。 出 来れば定期的に確認して見てください。
みかんを食べ過ぎると皮膚が黄色くなりますので黄疸だと勘違いしますが、柑皮症といって、みかんの色素(カロチン)が沈着して皮膚が黄色くなることがありますので食べるのを止めれば自然に元に戻ります。 黄疸とは、肝臓が相当悪くなった時に出る症状で胆汁が血液の中に流れ込み皮膚や粘膜などが黄色になる病気です。 発熱や嘔吐などがあって、人から 「なんか顔が黄色いよ」と言われたら、これは本物。すぐに病院へ行きましょう。医者は、黄疸があるかどうかは、皮膚ではなく白目(眼球結膜)で判断します。
甘夏みかんを購入してきたら熱湯で5分間つけます。皮をむくと白い繊維の皮がきれいにむけます。それは熱湯をつけることによって果肉の表面にあるペクチンがとけたためきれいにむけるそうです。 熱湯に入れたら、冷蔵庫に入れて冷やしてから食べて見てください。
私たちが普通に「みかん」と呼んでいる温州みかんは、アメリカではTVオレンジ」という愛称で親しまれています。ナイフで皮をむくオレンジが主流のアメリカでは、手で簡単に皮がむけるみかんは、テレビを見ながらも簡単に食べられることで人気です。そこからTVオレンジという名がつきました。 みかんの原産地は九州・鹿児島。江戸時代に偶然に出来た品種です。 今でこそ種なしのみかんが主流ですが、その当時は種ありみかんが殆どでした。種なし=後継ぎがいない、と嫌がられて、もっぱら種のあるみかんが栽培されてきました。
皆さんは、みかんを食べるときに、袋やスジをきれいにむいて食べてはいませんか?袋やスジに多く含まれるみかんの食物繊維ペクチンは水溶性の良質な繊維。腸の中で水分を調節し便秘を解消します。 逆に下痢を抑える効果もあり、整腸作用は抜群です。 植物繊維含有量(g/100g)を比べてみると、果肉は0.5、 袋ごとは1.9でした。この結果から袋ごと食べた方が果肉だけに比べて4倍近くも多く摂れます。袋やスジに多くに含まれるヘスペリジン量は、実の50倍 スジにはなんと、実の300倍も含まれています。 まさに健康効果大!
みかんの樹は場所によって味のバラつきなどがあります。内成り果などは太陽の陽射しを浴びない果実は綺麗なみかんですが着色も遅いし糖度がのらずにあまり美味しくありません。見た目の綺麗な果実より風によって葉に擦れて傷が付いた果実の方が美味しいですよ!つまりよく日光が当たる場所に着果していた証拠ですので太陽の光ががよく当たる果実は、その近くの葉で光合成が活発に行われ、糖分が十分生成されている果実です。 もちろん日光がよく当たる場所でも、傷が付かなかった果実もあります。
みかんの果実では、サイズが小さい方が味が濃いと思います。 みかんではSサイズくらいの大きさのものが味が濃いです。 一般に贈答用にはLサイズが使われていますが、自分で食べるにはS、Mサイズがオススメですね!
みかんの香りは、辺りにカンキツ系のさわやかな香りが広がります。この香りには、眠気を覚まし、頭をスッキリさせる覚醒 効果さらに、ストレスにより減少した抗体を回復させ、免疫力をアップする効果があります。また、睡眠中に失われるグリコーゲンや、脳のエネルギー源となる糖分の補充にも適しており、朝食でみかんを食べるのは1日のスタートとしては非常に良いといえます。みかんの皮にお湯をかけて柔らかくすると、台所のちょっとした汚れ落としにも使えます。自然の恵みをいただいて、活用しましょうね。
痛風は血液中の尿酸値が高くなりすぎた時に尿酸の結晶が指の関節などに溜まって痛みを引き起こす病気です。みかんを毎日食べると痛風にかかる率が低くなるデータ結果が出ました。みかんには尿酸値を下げる働きがあると考えられます。
俗説として、「くだものを食べ過ぎると太る」と言われていますが、実際にはくだもの100gあたりのエネルギーはショートケーキ1個の15% 程度しかありません。
た、くだものの果糖・ブドウ糖は即効吸収性があり、元気のもとと言われています。朝に200gのくだものを食べると、
(1)睡眠中に失われたエネルギーを効率よく摂取
(2)朝のくだもので頭も体もスッキリ目覚め
(3)さわやかな1日のスタート!
と元気の特効薬になります。 毎日何キロも食べ続けない限り肥満や糖尿病の原因になることはないと言えます。安心してたくさん食べましょう。
かんきつ類の様々な機能性成分の研究が行われています。
なかでも、近年注目されているのが「河内晩柑」です。
河内晩柑の果皮に多く含まれる機能性成分「オーラプテン」に、認知機能の維持・改善効果があることがわかってきました。
オーラプテンに関してはグレープフルーツの約4倍、ヘプタメトキシフラボンについては
温州みかんの約2.5倍の含有量があります。
愛媛県の試験研究機関・松山大学・愛媛大学が連携して河内晩柑に含まれる機能性成分の研究開発を進めています。